紫のお守り

年末から年始にかけて神社に「「初もうで」に出かける方は多いのでしょう。年の区切りとして、又イベント的なスポットとしても脚光を浴びる場所です。不況の下、運だめしの「おみくじ」や身を守ってくれるお守りにも人気が集まりそうですね。

ここ数年、「初もうで」に行ったことのない私は祈祷されたお守りというものを持っていません。昔は自ら買ったお守りや、いただいたお守りも持っていたのですが、有効期限といわれる1年後に、返却することがなかなかできないことへのプレッシャーにしだいに足が遠のいていました。しかし、最近は有効期限のないお守りを鞄にしのばせているのです。

紫のお守り!

それは、紫色のハンカチです。かつて知り合いが、仕事で司会をする時に「紫の手ぬぐいを握りしめているとなぜかあがらずにいられる」ということを言っていました。「これこそはまさにカラーセラピーだわ」と感激しつつ、そのまま数年が経過してしまったのですが、ふと、ある人から頂いて使わずにいた紫のハンカチが引出しにあるのを思い出し、使ってみたくなりました。

軽く握りしめてみると不思議と気持ちが楽になります。古来から紫は治癒力を促す色として用いられてきました。時代劇を見ていると、病の床で伏せているお殿様が紫の鉢巻きをしている場面がありますが、これは「病鉢巻」といって、解熱や解毒の作用があると言われる紫草の根で染めた鉢巻きです。頭痛の場合などは鉢巻をすることによって、拡張した動脈がおさえられ、楽になる作用もあるそうです。

歌舞伎の世界でも身体の病だけでなく、気の病、恋の病を演出する役柄には紫の「病鉢巻」をして登場しています。ただし、これには決まりがあって必ず役者の顔の左側に結び目をつけてひもをたらします。右側に結び目をつけているのは粋で血気盛んな若者の助六です。位置によって180度意味が変わってしまうのですね。

見た目にも「憂い」を感じさせる側面のある紫ですが、見る人と気持が同調することによって、自己治癒力を発揮します。何かとストレスの多い世の中、「心が助けを求めたい時」、紫の布をギュっと握りしめてみて下さい。手軽で洗える身近なお守りになりますよ。

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